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和寒ふるさとカレンダー2024、撮影編

和寒町内を走るJR車両

撮影地は和寒町、塩狩駅から和寒駅に着き、和寒駅から日の出を通り剣淵に出るまでのわずか10㎞ほどの距離の中にどれくらいの撮影ポイントがあるのだろうか?

塩狩駅を出て、最初に道路と接するのは剣淵川を渡る小さな橋、その次は林の中を割と開けた感じでポイントがある。

線路は高速道路をくぐり、朝日を出るときに2か所目の踏切がある。

東丘に入り再び高速道路と交差し、いよいよ和寒市街地に入り、和寒駅到着、この間7.6㎞。

和寒駅を出ると、東山スキー場への踏切、国道との交差ポイント、日の出に入り国道40号線と剣淵川の間を走る間に踏切は3か所、あとは国道沿いから見えるポイントだ。

撮影適地はせいぜい10か所程度か、この撮影ポイントを四季の風景と織り交ぜて、鉄路がある風景写真を完成させるのだ。

**冬、北の大地が一番輝く季節**

冬の北海道は厳しい。でも、その厳しさの中に美しさが隠れており、北海道が一番輝く季節だ。今回の撮影は特に、豪快に雪をかき分けて走るラッセル車DE15ディーゼルの姿は、冬ならではの壮大な光景でカレンダーには欠かせない風景のひとつだ

撮影の準備と挑戦

高速道路を潜り抜けるポイントでの撮影は、冬期間は車両通行止めとなり、アクセスするにはスノーシューを履いて30分のハイキングが必要になる。塩狩にある夫婦岩まで往復5時間の道のりを重いカメラ機材を背負い、雪の中を歩き体力づくりもしてきたが、撮影がうまくいくまで何度も通い続けるのは精神的にも大きな挑戦だった。その苦労が報われる瞬間は、DE15が雪をかき分けながら力強く走り、時間も雪もすべて自分のイメージ通りになった時、その瞬間を求めて何度も何度も、雪の中をひたすら歩いた。

冬季撮影の工夫

冬の撮影はやはり、夏とは違う気づかいが必要な場合がある。自分を含めた防寒もその一つで歩いていく場合は、移動中は汗をかくくらいに体が熱くなるが、車両を待っている間は動かないのでかなり体温が冷える場合がある。厚着をすればいいというわけではなく、移動中と待機中の防寒装備も注意しなければならない。カメラは雪がふっている場合が多いので、レジ袋やタオルなどで覆うことにしている。この撮影でカメラが凍れつくようなことはなかったが、冬はうっかり息などがかかるとその部分が白く霜がついてしまう、車からしばらく離れてしまう撮影では、ホッカイロなども装備したいところだ。除雪車に雪をかけられても撮影が完璧ならうれしいところだが、焦って早めに連射を開始したため、カメラのバッファを使い切ってしまった。失敗しても何度も通い、この風景を守るためのカレンダーを完成させる思いで撮影を続けた。

この記事の著者

谷口 勝弘

1967年8月5日生まれ。北海道を中心に活動する写真家。小学生からカメラ愛が強く、今では多くの人々を魅了する風景写真へと昇華。特に和寒町の風景写真で知られ、その作品はふるさと納税の返礼品や士別市の道の駅での販売など、多方面で愛されている。彼の写真は「癒し」をテーマに、日常の風景を独自の視点で切り取る。

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